一つのいのちプロジェクト

活動レポート

宮城県
2024.08.24

2024年8月|ライフセービング体験 〜気仙沼市 小田の浜海水浴場 〜

6月にライフセーバーカーを貸与させていただいた

宮城県ライフセービング協会様ご協力のもと、気仙沼市にある小田の浜海水浴場にてライフセービング体験に参加させていただきました。

地上での活動体験

本日は、岩手ライフセービング協会の皆様にもご協力いただきレクチャーを受け監視から救助活動まで学びます。

海で泳ぐ人、浜辺で休憩している人、遊んでいる人たちを監視台と地上から見守ります。ライフセーバーの方々は、トランシーバーを使用し周囲の状況を連携。

事故が起きる前に、怪しい動きの人や危険な場所に向かう人、子供だけで泳いでいる、浮具を追いかけている人などを発見し声がけを行います。声がけの際も、相手をびっくりさせないようさりげなく会話し安全な場所まで誘導。

少しの変化も見逃さないようにお客さんひとりひとりに目を配り、事故を未然に防ぐことで海のレジャーを愉しんで過ごせるように心がけています。

また、上の写真に写っているオレンジの旗

旗と旗の間にレスキューボードが置いてあります。

この場所はライフセーバーが救助に向かう時の通り道です。この区域には絶対にレジャーシートなど置いてはいけません。

ライフセーバーが迅速に救助に向かえるよう確保されているスペースです。

海の監視を行う際の目線やスピード、どこをどのように見ていくかを教えていただきました。 砂浜から沖へジグザグに確認、遊泳区域の境目にいる方などは注意して見ていきます。

説明後は実際に砂浜を歩きパトロール。海で泳ぐ人、砂浜で休んでいる人の見守りを行いました。

たくさんのレジャー客への目配り気配り…

情報量が多過ぎてなかなか難しいです。

海へ入り救助体験  溺者役・レスキュー役  / レスキューチューブ

次は、準備体操を行い実際に海へ入りレスキュー方法を学びます。

レスキューチューブを使用し、溺れ役とレスキュー役を体験します。

溺れている方を助ける際に気をつけなければいけない事は、チューブを渡す際、溺れている方に自分自身にしがみつかれないようにする事。 ある程度の距離を保ち、まずはレスキューチューブに捕まってもらい固定する。それから浜辺へ連れてきます。

装着方法のレクチャーを受け、いざ実践へ体験は足がつく場所で行ったのですが、水の中での装着や救助者を引っ張り戻ってくる行為はとても大変。

実際の救助では足のつかない場所で泳ぎながら迅速に対応しなければならないので普段からのトレーニングが重要になります。

海へ入り救助体験  溺者役・レスキュー役  / レスキューボード

続いては、レスキューボードを使用しての体験です。

乗り方、漕ぎ方のレクチャーを受けて沖へ出る練習から

座って漕いだり、慣れてきたところで救助の体験です。

初めに、気を失っている方の救助方法のレクチャーいただきました。

救助者の手首をしっかり掴みボードのレールへ手首をかけボードを反転。その後救助者の肘をしっかりレールにかけ、もう一度ボードを回転。上半身がボードに乗ったら下半身もボードの上へ乗せていきます。

見学しているとあっという間の動きに驚きました。

この救助はしっかり訓練をしていないと、肋などを痛めたりし初心者には難しいとの事で私たちは、意識のある方を救助する方法を体験します。

意識のある方とはいえボードに乗せるのは大変。

バランスを崩せば自分も海へ落ちてしまう。

二次被害が起きないよう、迅速に安全に…

ライフセーバーの皆さんは、技術や知識の向上に努め、日々訓練を行いレジャーで愉しむ皆さんを見守っています。

水辺で起こる事故を未然に防ぎ、万が一事故が起こった場合は迅速に救命行動を行い『かけがえのないいのち』を守り続けています。

みんなが笑顔で愉しいひとときを当たり前のように過ごせていること。

ライフセーバーの皆さんが見守ってくださっているからこそである事をあらためて実感しました。

ビーチクリーン (海・砂浜・海に住む生き物たちを守る)

レスキュー体験後は、ビーチクリーン。

美しい海、砂浜を守り、海洋の生態系も守る。

海岸に落ちているゴミは、漁業関係で発生するものばかりではありません。私達の日常からでるお菓子のパッケージや空き缶、ペットボトルなど様々です。

波の力で粉々になったマイクロプラスチックは、海の生物が餌だと勘違いして食べてしまう問題も発生しています。そしてその魚を人間が食べている… そんな悪循環が発生しているのが今の現状です。

レジャー客が愉しむ周辺は、ほとんどゴミがないように感じますが、

波で流れ着いたであろう場所にはたくさんのゴミが集まっていました。

また海岸の端の方には流れ着いただけではなく、あきらかにレジャーで楽しんだ後のゴミもありビックリしました。

ほんの少しの時間で、袋いっぱいのゴミを回収。

いろいろな種類のゴミが散乱しているのを目の当たりにし、日々の生活で出ているゴミの発生を減らす、適切に処理をすることで海、海洋生物、人などの様々ないのちを守ることに繋がることに気付かされました。

ビーチ用車椅子体験

最後に、ビーチ用車椅子を体験させていただきました。

障害のある方や高齢者などが、安心安全に海へ入り家族や友人達と一緒に海を愉しむことができる車椅子。

ベルトで固定されているので、椅子から浮くこともなく安定した状態で海水浴が楽しめます。

浮き輪に乗っているのとはまた違う、とても不思議な感覚でしたが安定した乗り心地に、このまま眠れそう…。心地よい気持ちになりました。

後書き

今回の体験を通して、私達は様々なことを学ばさせていただきました。

かけがえのないいのちを守る。

誰もが知っている海の美しさ、愉しさの中で、事故を未然に防ぐためにライフセーバーの方々に見守られ安心して過ごすことができています。しかし、いのちを守るための知識はライフセーバーに限らず全ての人にとって必要な知識であること。

守られるだけではない、自分自身を守る知識と共に、人・自然のいのちを守り続ける意識がとても大切であることを実感させられる貴重な体験となりました。

ご指導いただきました

宮城県ライフセービング協会、岩手県ライフセービング協会のみなさま、ありがとうございました。

私達にとってとても貴重な経験となり、有意義な時間を過ごさせていただきました。 今回の体験は今後の活動へと活かしていきたいと思います。

笑顔のあふれる未来のために

私達の知見を深めるとともに、今後もライフセーバーの活動を応援し続けたいと思います。

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