一つのいのちプロジェクト|ライフセーバーによるAED救命講習会
2024年7月21日、岩手スバル花巻空港店にて釜石ライフセービングクラブのライフセーバーによるAED救命講習会を開催しました。花巻空港店の社員だけでなく、ご家族連れのお客様にもご参加いただきました。
心停止のリスクや心臓へ血液を送る仕組みの疑似体験
心停止のリスクのお話を聞きました。心停止になると時間が1分たつごとに助かる割合は約10%ずつ低下していきます。現在の救急車の到着時間平均でおよそ8.7分の間、何もせず救急車を待っていたのでは助からなくなってしまいます。そのため、その場に居合わせた人が、1分でもはやく救命の手当てを始めることが重要のようです。
心肺蘇生法実践~胸骨圧迫編~
胸骨圧迫は、大人でも慣れていないと難しいため定期的に講習を受けたり振り返りが必要です。また、胸骨圧迫は実際行うとハードなため救急車が来るまでの8~9分間ずっと行うのは大変です。疲れて圧迫が浅くなったりリズムが乱れてしまうのは避けたいため、周囲の人と交代しながら胸骨圧迫を行います。
心肺蘇生法実践~AED操作編~
AEDは日本語にすると「自動体外式除細動器」といいます。心電図を自動的に調べて、電気ショックが必要かどうかを判断し、必要な場合に電気ショックを行う機械です。一般市民が心肺蘇生等を行う際にAEDを使用することで救命率はぐんと上がります。
いのちを救うAEDは電源を入れるとどの機種も必ず音声で操作方法をお知らせしてくれます。電極パッドに貼る位置がイラストで描かれているため子どもでもわかりやすいです。心肺蘇生、AEDの使い方など一連の流れを学ぶことができたいい機会になりました。
そして最後は、ライフガードチューブという水上での救助器材の使い方を教えて頂きました。1本で、大人2人が浮くことができるくらいの浮力を持つこのライフガードチューブは、約3メートルほどの黒いリーシュ(紐)がついており、救助者はこの黒い紐(ストラップ部分)を肩から、たすき掛けをして溺れている人のところへ向かう仕様になっています。また、チューブ本体の両端にはフックがついているので両端のフックを取り付ける事によって、チューブを丸めて浮き輪状にすることが出来ます。
このチューブの良いところは、よく見る空気で膨らませるタイプの浮具とは違い、傷がついても、高密度の発泡ウレタンが詰まっているため、支障なくそのまま使用できる点です。弾力があるため棒状のものを丸くするのは力が必要ですが小学生の力でもぎゅっと丸くしフックをつけることができました。
また、要救助者のもとへ助けに行く際に気をつけなければいけないポイントなども教えていただき、とても勉強になるAED救命講習会となりました。